【特別インタビュー】ジャパンラグビートップリーグカップ2019を終えて

いつもNTTドコモレッドハリケーンズを応援いただきありがとうございます。
2019年6月22日(土曜)に開幕しましたジャパンラグビートップリーグカップ2019を終えて、マイケル・ブリューワーHCにカップ戦の振り返りと今後についてインタビューを行いましたのでその模様をお伝えいたします。
是非、インタビュー模様をご覧下さい。
①カップ戦を振り返ってどうでしたか?
カップ戦は後半の3試合がヤマハ発動機、東芝、NTTcomという事で厳しい戦いになることはわかっていました。 ただ、最低目標であったサニックス、九州電力に対して確実に勝つ事ができたことは素直に良かったと思います。残り3チームに対しては敗戦となり残念に思います。
②チームとしてどのような目標でカップ戦を戦いましたか?
チームの最低目標としてはサニックス、九州電力に対して確実に勝つ事でした。その目標に対しては、確実に勝利する事ができて良かったと思います。
他の上位3チームに対しては、対等に戦う事とそのうちの1試合でも勝つ事が目標でしたがその目標は達成できませんでした。その要因としては、やはりセットピースのスクラムでプレッシャーを受け続けた事だと思います。
③カップ戦を終えてチームとして得られたものは?
チームとして得られた事としては、まず自分達の事をより深く理解できた事です。アタックではプラットフォーム(スクラム、ラインアウト)さえ良ければどんなチームに対しても脅威になれていたと思います。ディフェンスでは、セットピースを含めそこからの2フェーズ程をうまく守れたら良い結果が出ていました。
カップ戦の前までは、まだトップリーグで戦う準備ができていない選手が数名いましたが、彼らがトップリーグレベルに達した事が収穫です。特に杉本選手、大椙選手、李選手、髙野選手、山本選手あたりの若い選手達がトップチームとの対戦で経験を積んで、実際にトップリーグで戦えるんだと思えるようになった事です。
④カップ戦を終えてチームとして見えてきた課題は?
カップ戦を終えて見えてきた課題はセットピースです。その中でも特にスクラム強化が課題です。 ヤマハ発動機、東芝、NTTcomに対して試合内容は勝っていましたが、スクラムで負けてしまっていた。怪我人が多く選手が欠けてる所もありますが、今後セットピースに重点を置いてプレシーズンで改善していきたいと思います。ラインアウトもいくつかのプロセス、コーリングシステムを少し変えていく必要があります。ディフェンスも課題でセットピースからの3フェーズまでにゲインラインをとらせないように取り組まないといけないと感じています。
⑤カップ戦のMVPを挙げるならば誰ですか?
MVPの候補としては個人的に思うのは大椙選手と李選手の2人です。理由としては、2人ともカップ戦全試合に出場して一貫してパフォーマンスレベルを発揮し向上し続けてくれました。私はラインスピード、インテンシティ、競争心、全てのコンタクトで負けないようにチームの全選手に求めています。ゲームプランでの役割、精度と強度の高さを加味してカップ戦のMVPを選出するなら大椙選手を選びます。他の選手が怪我から復帰してきた際に、パフォーマンスの良い大椙選手を起用するためにポジションを探すほどでした。
MVPに選出された大椙選手へのインタビュー
①カップ戦を終えての感想は?
まず、個人としては目標だった全試合に怪我をせず出場できたことは良かったです。
チームとしては残念ながら決勝トーナメントには行けませんでしたが、たくさんの選手が公式戦の舞台でプレー出来たことがいい経験になったと思いますし、1月からのリーグ戦に向けてトップリーグ上位チームとの差をグラウンドで感じられた事は良かったと思います。
②MVP選出への感想は?
正直驚いています。
今回のカップ戦に限ってはLO、FL、NO8とたくさんポジションを経験しましたが、ポジションが変わっても一定のパフォーマンスを出せたのが良かったです。ただ、このパフォーマンスを毎試合出さないと意味がないですし、去年はそれができなかった分、信頼を得ることができなかったので最後の入替戦のメンバーを逃しました。これからも練習一つにしても、どうやったらいいパフォーマンスを出せるか、その為にはどう準備をすればいいのか考えて取り組んでいきたいと思います。
③今後、個人・チームがレベルアップする事は?
チームとしては、まずFWのセットプレー(スクラム、ラインアウト)を強化しないとトップリーグ上位チームには勝てないと思います。スクラムだったら2年前のトップリーグでは押していたのに、今は自分達のボールも相手ボールにターンオーバーされてしまっています。その原因がなんなのかを今、PR選手を中心にコーチとで話し合っている状態です。ラインアウトでは、僕も含めてまだ細かい部分の精度において上位チームと差があると感じております。他のチームと比べて身長が高くないので、スピードとリフト、ジャンパーの精度をもっと上げていかないと苦しくなると思います。
個人としての課題は、フィジカルの強化です。東芝と対戦した時にFWの1人1人がフィジカルに対しての自信が満ち溢れていると感じました。それがそのままチームの成績にも出ているし、いいパフォーマンスを継続する1つの手段でもあると思います。逆に今の自分は1対1に対してのフィジカルがまだまだ弱いです。それを克服するためにも、まだ時間があるので鍛え直し、パワーアップして自信をもってトップリーグの舞台に戻ってきたいと思います。
④ファンの皆様へメッセージ
いつもレッドハリケーンズの応援ありがとうございます。
今年、トップリーグに戻ってきて期待してくださっていたのにカップ戦の結果がこのような成績で申し訳ない気持ちでいっぱいです。
どの会場でもファンの皆様の応援が勇気や力を与えてくれ、選手達も大変感謝しております。
トップリーグのリーグ戦では、個人としてもチームとしても進化した姿を見せられるように努力していきますので、引き続き応援よろしくお願いします。