リーグワン開幕：小村選手の劇的逆転トライで九州電力キューデンヴォルテクスを制す。

2023年12月9日、NTTジャパン リーグワン 2023-24シーズンが開幕し、全国各地で熱い戦いが始まった。
九州の地は天候に恵まれ、選手にとっても非常に良いコンディションの中、レッドハリケーンズ大阪（以下、RH大阪）の開幕初戦は九州電力キューデンヴォルテクス（以下、九州KV）との対戦となった。昨シーズンはディビジョン3でしのぎを削り、共にディビジョン2に昇格したチームである。昨シーズンの対戦カード2戦はどちらもRH大阪が勝利したが、共にRH大阪は逆転で勝利しており、今日もRH大阪は厳しい戦いとなることが予想された。

試合はRH大阪のキックオフでスタート。開始早々九州KVの激しい攻撃を受け、前半で3トライを許してしまう。RH大阪は果敢に攻めるも九州KVの前に出るディフェンスラインにトライをとることができず非常に厳しい試合展開となった。
前半37分、敵陣5mでラインアウトを獲得したRH大阪は、モールからミフィポセチ選手が勢いよく走りこみながら、井之上からパスを受け、相手ディフェンスを吹き飛ばしながらトライを決めた。

そのままスコアは動かず前半が終了し、スコアは5対19と14点差ビハインドの厳しい展開となった。九州KVの速い展開のアタックに対処できずトライを重ねられてしまったが、ブレイクダウンに人数をかけすぎていたため、後半はディフェンスの選手を増やすためにブレイクダウンでの冷静な判断をすることができるかが鍵となった。

後半6分、敵陣5mからのラインアウトを獲得したRH大阪は、モールを組み両チーム互角に押し合いをするも、逆サイドにスペースを見つけた井之上選手からミフィポセチ選手にパスを通しトライライン目前に迫る。最後は高井選手が走りこんでラックから直接ボールをもらい相手を押しのけながらトライを決めた。

後半29分、敵陣22mのラインアウトからのアタックで少しずつゲインラインを進め、山内選手が相手のディフェンスの意識が外に向いた瞬間、自身でボールを持ち出しそのままトライを決めた。このトライでスコアは19対22となりRH大阪は1トライで逆転にまで迫った。
後半41分、敵陣5mでラインアウトを獲得したRH大阪は、ラインアウトからモールでトライを目指すが、九州KVの気迫のこもったモールディフェンスにRH大阪はモールを進めることができず、RH大阪はバックスへボールを繋ぎ、外で待ち構えていた小村選手がボールを受け取り最後は相手選手を弾き飛ばしトライを決めた。ここでフルタイムとなりスコア26対22でRH大阪は開幕戦勝利という大きな第一歩を決めた。

前シーズン開幕と同じで小村選手が逆転トライを決めるという劇的な勝利となったRH大阪。最後の最後まで誰もあきらめず戦い切った結果もぎ取った勝利となり、次節への勢いをつけた。
しかし、我々はこの勝利に浮かれることはできない、シーズンは始まったばかりで前半のような戦いをしていては今後の試合を戦い抜くことは難しい。
次はホストスタジアムであるヨドコウ桜スタジアム(大阪・長居)で12月16日(土)に日本製鉄釜石シーウェイブスと試合となる。
プレシーズンからの課題であるディフェンスを修正し、試合の入りから相手を圧倒しファンの皆様が観てよかったと思えるような試合をできるよう準備をしていきたい。

皆さんとグラウンドでお会いできるのを楽しみにしております。それでは次節グラウンドで会いましょう。

文：レッドハリケーンズ大阪　小泉将