試合レポート
試合結果・日程試合レポート
NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022 第14節は秩父宮ラグビー場で行われた。
14節の相手は、第2節でも対戦した東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)だ。
第2節では、前半13-15とほぼ互角の試合をしたNTTドコモレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)だったが、最終的には16-35とBL東京の自力が勝った試合展開だった。
前節の13節で見せた気迫の奮闘を今節でも見せることができれば、格上相手に番狂わせが起きる可能性は十分にある。
「今節こそRH大阪の勝利を」と、そう願わずにいられない。
試合開始の合図と共に、RH大阪のキックオフでスタート。
開始直後である前半2分、早速チャンスが舞い降りる。
敵陣深くでラインアウトの機会を得る…が、BL東京の2mを超える身長の高い選手に阻まれ得点のチャンスを失ってしまう。
その後、2分間で逆に自陣深くでBL東京ボールラインアウトのピンチ。
何とかBL東京の強力なラインアウトモールを防ぎ、バックスラインでもCTBグリッグのタックルで相手選手のミスを誘発する。
開始直後から攻守ともに奮闘するRH大阪。
しかし前半13分、再度自陣5m付近BL東京ボールラインアウトのピンチ。
BL東京のお家芸でもあるラインアウトモールに苦しみ、何度もコラプシング※を犯してしまう。
3度にわたるラインアウトモールを防ぎきれず、トライを与えてしまう。
キックも成功し0-7。
※故意にスクラムやモールを崩す行為。
先制点から2分が経過した前半18分。
ハーフウェイラインでBL東京ボールのラインアウト。
1つFWの核となる選手でラックを形成。すぐさま大外にボールを動かされ、WTBの選手にラインブレイクされてしまう。
そのまま、サポートしてきた選手にパスをされトライされてしまう。キックも成功し0-14と点差が離れてしまう。
一瞬の隙を突かれた被トライだったが、ここまでスクラムやラインアウトでプレッシャーをかけられるシーンが多く、セットプレーの精度からディフェンスに回ることが多いRH大阪。
いかにラグビーにおいてセットプレーが大事かがわかる試合展開となってしまっている。
前半29分には、近場の肉弾戦を我慢しきれず追加得点を許してしまう。
敵ながらBL東京らしいトライであったと感じざる得ない。
今回のキックも成功し、0-21と30分経過したタイミングで大きく離されてしまう展開となった。
まずは3点でも得点がほしいRH大阪。
中々敵陣でのプレーがなく、30分間でほとんどの時間がディフェンスとなってしまっている。
気迫のディフェンスでボールをで取り返し、アタックの起点となることを願うばかりである。
前半33分、負傷したWTB石川と交代した吉澤のハイパントキックが相手のミスを誘う。
CTBグリッグがこぼれたボールを獲得し、HOマレーへボールをつなぐ。
ボールをクリーンに出して、BL東京のディフェンスラインが戻り切る前にラインブレイクしたいところで、ミスが起きてしまう。
気候の関係なのか、ボールが滑り小さなミスも多くなってきている印象だ。
攻めたいときに攻めきれない。ピッチ上でのフラストレーションが観客席まで伝わってくる。
そんな中、アクシデントが起こる。
前半38分、BL東京のハイパントキックを処理したFB吉澤の顔にBL東京の選手がタックルをしたことで、該当選手にレッドカードが適応される。
イエローカードと違い、この試合で選手は戻ってくることはないため、後半も入れた残りの時間は15人対14人と数的アドバンテージがある状態での試合となる。
故意ではなく事故によるものだが、正直チャンスではある。
人数が1人少ないことが、広いグラウンドで行われているラグビーにおいてどれだけの影響があるかは言うまでもないだろう。
このチャンスを活かし得点を重ねていきたい。
しかし、このアクシデントがRH大阪にとって良い影響にならないことを、この時は知る由もない。
プレーが再開される。
残りの2分で得点し、前半を終えたいRH大阪だが得点に至らず前半終了となってしまう。
後半40分間、数的優位をうまく利用し逆転、そして勝利することを願いたい。
後半はBL東京ボールでリスタート。
リスタート直後から攻めていくRH大阪だが、小さなミスも多く後半入って7分にはトライラインまで攻められてしまう。
前半同様にスクラム・ラインアウトでプレッシャーをかけられ苦しむ展開となる。
CTBグリッグがジャッカルを成功させ、一時的にピンチを凌ぐ形になる…が、その後も攻め込まれ後半14分には再度ラインアウトモールでトライされてしまう結果となった。
その後のコンバージョンキックも成功し、0-28となる。
後半最初のトライもBL東京となり、中々流れに乗れないRH大阪。
その4分後、RH大阪が初めて敵陣奥深くでトライのチャンスとなる。
1人多い数的優位をうまく利用し、何とか得点したいRH大阪。
連続攻撃を仕掛け、WTB茂野のオフロードパスから、WTBスルンガが体をタッチラインの外に出るような形でインゴールへ飛び込む。
右隅にトライしていると判定され、今節初得点を獲得する。
難しい角度からのコンバージョンキックもSO髙野が見事成功させ、7-28とRH大阪が1つ返す形となった。
残り20分。21点差。
時間的には逆転できるチャンスは十分になる。
勢いのままに攻めていきたい。
しかし、この先得点のチャンスを得ることはない。
逆に攻め込まれてしまい、後半35分にはBL東京の速いボールさばきに耐え切れずトライを献上してしまう。
キックも成功し7-35とさらに離されてしまう。
80分のホーンが鳴った後も、決死のディフェンスや、HO牛原がラインブレイクする等最後まで戦う姿勢は見せ続けたRH大阪。
しかし、最後のプレーもノッコンで終わってしまい、結果としては点差を埋めれず勝ち点0のまま試合終了となってしまった。
前半終了間際のアクシデントがきっかけに攻め込むシーンが増えるか思った矢先、焦りが顕著に表れた内容であったと感じる。
そして逆にBL東京の士気が上がり、ブレイクダウンでの力強さが増した印象も受けた。
数的優位が悪い影響を与えることも少なくはないが、この試合ではそれが後半40分間顕著に現れたと感じる。
次節はホストゲーム最終戦。
必ず勝利し、大阪でファンと共に勝利の雄叫びをあげたい。
HO フランコ マレー (ゲームキャプテン)
非常に残念な結果だと思います。
相手は14人にも関わらず非常によくゲームマネジメントをしていたと思います。試合が終わった後に観客席を回っていたのですが、ッドハリケーンズ大阪の応援に来てくださった方がたくさんいて、足を運んでいただいてありがたい分、良いパフォーマンスを見せることができず非常に申し訳ない気持ちになりました。
今後戦っていくためにはかなりのハードワークが必要だと思います。