試合レポート

試合結果・日程

NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022 リーグ戦 NECグリーンロケッツ東葛

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪

15

試合終了

7 前半 10

8 後半 0

10

NECグリーンロケッツ東葛

NECグリーンロケッツ東葛

319日(土曜)14:30-

ヤンマースタジアム長居

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試合レポート

【NJRLO第10節 VSNECグリーンロケッツ東葛戦】試合終了後

連日続いた暖かい気候から一転、少し肌寒い気温となった3月19日。
曇りときどき雨といった天気の中、NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022 第10節が開催された。
対戦相手は、NTTドコモレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)と同じく、今季試合を行った中での勝利が挙げられていないNECグリーンロケッツ東葛(以下、GR東葛)。
今日現在まで勝利はないが、先日RH大阪が初戦で戦ったリコーブラックラムズ東京に2点差という好ゲームをしたチームだ。
出場選手にも、元日本代表の田中史朗選手やレメキ ロマノラヴァ選手、元ウェールズ代表のジェイク・ボール選手、元ニュージーランド代表のアッシュ・ディクソン選手など、有名な選手が名を連ねる。
勝ちに飢えているし、決して侮れない相手だ。
しかし、勝ちに飢えているのはRH大阪も同じだ。
絶対に負けられない。そんな両チームの声が会場に木霊する。

キックオフは、RH大阪ボール。
開始直後、GR東葛のペナルティから早速敵陣ラインアウトのチャンスを得る。
しかし、モールを組み押し込んでいくところでミスが起きてしまう。
相手がキックしたボールをしっかりキャッチし、そのボールを繋いでいく。

前半3分、ハーフウェイライン上付近のラックから右に展開。
CTBパエアからWTBスルンガにパスが通り、早速トライできると誰もが思っただが、無常にもスローフォワードの笛が鳴ってしまう。

その後スクラムで得たペナルティから再度敵陣奥深くに侵入が成功。

前半7分、敵陣22m陣内でモール組み押していく。
相手のコラプシングもあり、ペナルティを獲得。
ここでRH大阪はクイックスタートを選択。
息つく間もなくボールを動かしていったことで、さらに相手の反則を誘うことに成功。

しかし、攻めきれずペナルティを犯してしまう。
前半10分間はRH大阪に流れが来ているだけに、攻めきれないのは非常に残念である。

さらに前半11分、自陣10m中央付近でペナルティを犯してしまう。
GR東葛はペナルティキックを選択。
キックは成功し0-3。先制点はGR東葛となった。

タックルミスからの得点でもあったため、もう一度規律を徹底したいところだ。

リスタート後、ペナルティキックのチャンスがあったが外れてしまう。
しかしRH大阪の士気は下がっていない。
その後も連続攻撃を仕掛け、敵陣奥深くでペナルティを獲得する。

前半16分、タッチキックを蹴らず川向選手がタップキックを選択し、奇襲を仕掛ける。
パスを受け取ったNo.8ポールが突進。
複数人で押し込み見事トライ。5-3と、今シーズン初めてのリードとなる。
コンバージョンキックも成功し、7-3。

リスタート後はお互いミスもあり攻守が切り替わる場面が多くなる。
その中でも敵陣でアタックし続けるRH大阪。
約5分間は敵陣で奮闘したが、連続トライになることはなかった。

逆に攻め込まれ、前半29分にはスクラムでペナルティとなってしまう。
キックを選択するが、ボールは逸れ無得点となる。
追加点はなく7-3とRH大阪がリードのままである。
しかし、リスタート後キックチャージされてしまい、再度ピンチとなってしまう。
展開の中で相手がキックパス。こぼれたボールを抑え込まれてしまいトライとなってしまう。
キックも成功し、7-10と逆転を許してしまう。

雨も降っていることもあり、ハンドリング含め中々うまくいかないことが多い今節のゲーム。
いかに我慢できるかが勝負のキーポイントとなりそうだ。

その後攻守が変わりながらも、ペナルティキックが外れたり、自陣深くでのラインアウトがノットストレートだったりと、運も味方につけながらなんとか追加点許さない状況で前半終了となった。
アタックではラインブレイクをしている場面は何度もあり、あともう少しのところでトライとなるシーンが多い。
後半は攻め切って、初勝利となることを期待したい。

後半GR東葛ボールで再開。

後半始まって2分。早速トライのチャンスが訪れる。
ラインアウトからサインプレーが成功し、CTBパエアが大きくラインブレイク。
そこからテンポよくつないでいき、No.8ポールが持ち込みトライ…に見えたが、TMOの判定はノートライ。
判定は残念な結果となったが、士気は下がることなくその後もアグレッシブにプレーを続ける。

そして、後半5分、相手のキックをFL李がうまくチャージ。こぼれたボールをそのままNo.8ポールがトライ。
ディフェンスから攻め続けたことが、トライに結びついた瞬間である。
コンバージョンキックは外れてしまうが、12-10とまたもやRH大阪がリードすることになる。

後半になって細かなミスは少なくなく、中々アタックが続かない場面が続く。
後半12分もラインアウトから連続攻撃を仕掛け、敵陣に攻め込むがトライラインを割ることなくペナルティとなってしまう。
後半18分にはSO川向の良いタックルからボールを奪い、一体感のある連続攻撃を仕掛ける。
要所要所で突破を図り、前進していく。
ラストパスがCTBパエアからWTB石川へ放たれた…が、無常にもスローフォワードの判定。
雨でのミスもあるが、レフリーとも相性が悪いと言えるようなシーンが非常に多い。
選手はフラストレーションが溜まるしあいと言える。

アドバンテージ適応でペナルティキックを選択。
後半20分、キック成功により追加点を決める。15-10。

残り20分。1トライ差。
安心も油断もできない時間帯と点差である。

後半27分のところで、ペナルティからうまく前進し、外へ外へと展開する。
キックで裏にボールを通し、さらに奥深くまで入っていく。
最後のキックパスが失敗となりダイレクトタッチとなる。
時間帯的には非常にきつい時間帯だ。
しかし、この時間帯だからこそプレーの精度が問われる。

残り8分。
ここでSO川向に代わって今シーズン初出場の王子が入る。
RH大阪でのファーストキャップだ。
リーダーシップに優れ、誰よりもチームのために体を張れる選手である。
チームの誰もが王子の出場を心待ちにしていたこともあり、ここでチームの士気がさらに上がる。

一時期は自陣でピンチになる時間もあったが、全員での一体となったディフェンスを見せ相手の前進を許さない。
5点差のまま時間が進む。
試合終了のホーンが鳴り、ラストプレーとなる。
相手の前進を後半途中から入ったNo.8ナエアタが強烈なタックルで相手をなぎ倒し、そのままペナルティを獲得。

SO王子が外に蹴りだし、試合終了となる。
全員が感情を爆発させた瞬間である。

長いトンネルを抜け出したような感覚だ。
様々な環境の中、苦しい試合を勝ち切ったことは自信となったと感じる。
この1勝は大きい。
次節は、今シーズン好調のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ。
更なる真価が問われる一戦となるが、連勝できるよう最善の努力をして準備したい。

選手・コーチのコメント

ゼネラルマネージャー 下沖 正博

<記者会見コメント>
記者会見の前にお時間を頂いてありがとうございます。レッドハリケーズ大阪のGMを務めさせて頂いている下沖と申します。少しだけお話をさせて頂きたく時間を頂戴しました。
16日夕方にリリースさせていただきました『再編成』に関する報道に関しましてファンの皆様、関係者の皆様に様々なご心配をお掛けしており申し訳ございません。リリース以降、様々な情報がネットやSNSで飛び交っていまして、ファンの皆様に大変ご心配をお掛けしておりますが、正しくはリリース内容どおりでございます。改めまして私からリリースのポイントを3つお伝えしたいと思います。

今年の7月にラグビー関連の新事業会社をNTT、NTTドコモ、NTTコミュニケーションズの3社で合同で立ち上げます。それと同時に新事業会社が運営を行う事業会社、運営チームが立ち上がります。あわせてドコモが運営するドコモ運営チームを立ち上げます。事業会社運営チームはシャイニングアークスの強化チームでなく新たなチームとして事業性を追求しリーグワン優勝を目指すチームとなります。また、ドコモ運営チームについては、リリースにありましたとおり社員選手が中心となって、これまでと同様の練習環境を維持するとともに採用活動も継続し、引き続き地域連携やPR活動も行っていきます。まずはDivision3の優勝を目標に頑張って参りたいと考えています。

チームはまだシーズン中でございますので、私としては選手、スタッフの試合への集中を最大限サポートしていきたいと考えていまして、個別取材は引き続き控えて頂きたいと思っています。ファンの皆様に私どもが感動をあたえ続けて行けるように最善の努力をしてまいりますので、引き続き皆様の応援をよろしくお願いします。以上でございます。今日は、お時間を頂きありがとうございました。

HO フランコ マレー (ゲームキャプテン)

<記者会見コメント>
今日の勝利は嬉しく、スタッフにも恩返しができたと感謝している。メンバー外の選手達もプレーしたい気持ちもあったと思うが、80分間での課題は山積みだ。次のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦に向けフィジカル的に準備していきたい。
また、選手として一戦一戦に集中するしかないので、次のクボタ戦に向け準備していきたい。5試合残っているので良い結果を残すために日々努力するだけだ。

No,8 タイラー ポール (当試合 POM)

<記者会見コメント>
キャプテンが言ったとおりだが、自身も嬉しいが課題は克服していかなければならない。ヘッドコーチがいつも言っているが『勝ったとしてもそれは過去のこと』次に向けて進んでいかなければならない。まだまだ試合はあるので自分達の力を証明し次の試合にもハードワークを続けていきたい。