試合レポート

試合結果・日程

NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022 リーグ戦 埼玉パナソニックワイルドナイツ

レッドハリケーンズ大阪

レッドハリケーンズ大阪

10

試合終了

10 前半 31

0 後半 35

66

埼玉パナソニックワイルドナイツ

埼玉パナソニックワイルドナイツ

35日(土曜)12:00-

ヤンマースタジアム長居

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試合レポート

【NJRLO第8節 VS埼玉パナソニックワイルドナイツ戦】トライ (2)

新型コロナウィルス感染症の影響を受け、約1か月ぶりの試合となったNTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022 第8節。
この日は連日の寒さから一転。少し汗ばむ陽気となり、春の兆しが見えるそんな天気の中の開催となった。
第8節の対戦相手は、埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)。
サッカーでいうレアルマドリードのような、いわばラグビー界の銀河系軍団だ。
多くの日本代表を輩出しており、それに加え世界のビッグネームも加入し、本当に隙のないチームである。
昨年度、トップリーグラストイヤーでは見事優勝も果たしている強豪チームだ。

過去の対戦を見てもNTTドコモレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)は、一度も埼玉WKから勝利を手に入れたことはない。
第5節で見せた粘りやがむしゃらさを武器に、番狂わせすることを期待したい。

キックオフは、RH大阪ボール。
開始早々から互いにキックを多用しながらも激しく体を当てていき主導権を握ろうとする。
前半3分、繰り返し反則を犯してしまい自陣22m付近でペナルティキックを献上してしまう。キックは成功し、先制点は埼玉WKにあがった。0-3。

開始早々反則からの失点となってしまったが、その後すぐに反則を誘うことができペナルティを獲得する。
前半5分、SO川向のペナルティキックが成功し3-3と試合を振り出しに戻す。
ここからもう一度自分たちのペースにしていきたい。
しかし、青い硬い壁がRH大阪の攻撃を何度も遮る。
ターンオーバーされた後も外へ外へとボールを展開され、前半10分にはディフェンスラインを崩されてしまい、ミスマッチが生まれたところ突破されトライを許してしまう。3-8。
コンバージョンキックも成功し、3-11となる。

リスタート後も埼玉WKの攻撃の時間が長く続くが、RH大阪も決死のディフェンスでゲインラインを突破させない。
東京サントリーサンゴリアス戦同様に気持ちのこもったタックルや、ジャッカルを見せ何度も埼玉WKの強烈なアタックを防いでいく。
しかし、前半15分。
外側で埼玉WKの選手がキックしたボールがうまく埼玉WK側にバウンドしてしまい、そのまま繋がれトライまでもっていかれてしまう。
3-15と離されてしまう…ように見えたが、TMOによりラストパスがスローフォワードと判定され、ノートライで終わる。
少しヒヤッとする場面であった。RH大阪のスクラムでリスタート。

その後も埼玉WKの強烈な連続攻撃が続き、防戦一方な展開が続く。
前半21分、自陣5m付近でラインアウトのピンチの場面。
モールを組まれ、飛び出した選手を止めれずトライを献上してしまう。
コンバージョンキックも成功し、3-17。

続けて、前半28分にもラインアウトモールで被トライ。コンバージョンキック成功。
3-24と大きく点差を離されてしまうが、ここまでもほとんどが埼玉WKの攻撃の時間であった。
攻めても分厚い壁を突破できずにターンオーバー。
その後じわじわと攻められ、どうしても我慢しきれず反則を犯してしまい、被トライのきっかけを作ってしまう。
敵ではあるが、「さすが王者」と思ってしまうぐらい強い印象を受ける。

RH大阪としては、そろそろ得点が欲しいところである。
そんな中、前半33分SO川向のハイパントキックをルーキーであるWTB石川がうまくタップし、PR西川へとつなげる。
そのボールをさらにLO藤田へつなげ、大きくラインブレイク。
RH大阪らしいテンポのいいアタックが展開され、観客もテンションが上がっていくのがわかる。
そして、前半34分、SO川向のキックパスがWTBスルンガの手元に入り、そのまま走り切りトライ。
SO川向が難しい角度からのコンバージョンキックも見事成功させ、10-24。

ここから前半残り約4分で、少しでも点差を埋めて後半へ差し掛かりたい。
しかし、前半37分には、またもや埼玉WKの連続攻撃が光り、左隅へトライを献上してしまい、10-29。
こちらも難しい角度のコンバージョンが成功し、10-31となってしまう。

前半終了間際、CTB金、FB吉澤のラインブレイクもありトライライン目前まで来るが、ペナルティを犯してしまいそのまま前半終了。

埼玉WKの攻撃時間が非常に多く感じた前半であった。
しかし、終了間際のラインブレイクもそうだが、通用する分は十分にあることもわかった。
このまま気持ちを切らすことなく、ハードワークを続けてほしい。

後半は、埼玉WKボールでスタート。
FL杉下に代わって安田が、SO川向に代わってロンバートが交代となり、後半早々からプレーをする。
後半2分に、WTB石川のナイスキックにより、敵陣22m内でチャンスを得る。
何度もボールをつなげて、トライライン目前まで攻めるが、1つのミスをきっかけにターンオーバー。
そのまま攻め込まれ、一気に自陣5mまで押し戻されてしまう。
後半6分には中央のスクラムから大外に展開され、あわやトライとなるが粘りのあるディフェンスを見せタッチラインへ押し出すことに成功。

キックで自陣から脱出することに成功…に思えたが、ボールを奪われると一気に大外まで展開され大きくラインブレイクされてしまう。
そのままうまくボールをつながれトライを献上。キックも成功し、前半9分には10-38とさらに点差が離れてしまう。
その3分後にもターンオーバーから数的優位を作りだされ、ディフェンスラインを突破されてしまいトライを許してしまう。
コンバージョンキックも成功。10-45。

前半同様、攻めては突破できず、ターンオーバーされてからの攻撃を防ぎきれずトライをされてしまう流れが続いてしまっている。
3点でもいい。どうにか得点を重ね、逆転の兆しを見つけ出したい。

ここでHO牛原と原山が交代となる。
原山もWTB石川同様、RH大阪での1stキャップ獲得だ。
持ち味の力強さを期待したい。
その後も両PR(西川、金)も岡部、杉本と交代となる。
リザーブの選手がいい起爆剤となり、チームにエナジーを与えてほしい。

チームとしては、自陣で戦いを強いられることが多くなってきたが、何とかトライラインを割られることなく粘りを見せている状況である。
残り20分。まずは敵陣に、そしてそのままトライラインを割っていきたい。
しかし、その想いも届かず、中央スクラムから大外を突破されトライされてしまう。
キックも成功し、10-52。
いつになく厳しい状況である。

一時的には攻め込む時間もあったが、最終的にはボールを奪われてしまいトライラインを割ることはできず、逆に攻め込まれてしまい更なる追加点を許してしまう。
後半27分、残り約15分弱のところで10-59。40点以上の差がより大きく感じる。

残り10分のところで、No.8ナエアタと李が、SH浜野と井之上が交代となる。
その3分後にはCTBバイフもパエア交代となる。
後半35分、ディフェンス崩しそうになるところをインターセプトされ、トライされてしまう。
キックも成功。10-66。
中々チャンスをものにできない流れが80分通して続いてしまっている。
ここからの逆転は不可能だが、次につなげるトライを1つしたいところ。

試合終了間際、いいテンポでアタックを仕掛けていくことで大きなチャンスを得る…が、無情にもペナルティをなってしまう。
外にボールを蹴りだされ試合終了となる。

攻守ともに、いいようにされてしまい、自分たちのラグビー終始できなかった80分間と言える。
次節はビジターで横浜キヤノンイーグルスと対戦になる。
この大敗を胸に切り替えて、最高の準備をし続けるしかない。

選手・コーチのコメント

SO 川向 瑛 (ゲームキャプテン)

【記者会見コメント】
対戦にあたって自分達にフォーカスして臨んだが、コーチが言うように相手がひとつ二つ上だった。修正してチーム一体となって戦っていきたい。
相手に対してロータックルでワンオンワンタックルを決める準備はしていたが、相手の速いアタックにソフトディフェンスしてしまったことでオフロードで繋がれてしまった。格上のチームに対してワンオンワンタックルの強化をしていきたい。

FB 吉澤 太一

【記者会見コメント】
キックは有効的に使えたと思う。今シーズンは最後に仕留めるところでミスが目立つのでより集中すれば改善されると思う。