試合レポート

試合結果・日程

NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022 リーグ戦 東京サントリーサンゴリアス

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪

3

試合終了

3 前半 17

0 後半 5

22

東京サントリーサンゴリアス

東京サントリーサンゴリアス

26日(日曜)14:30-

ヨドコウ桜スタジアム

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試合レポート

【NJRLO第5節 VS東京サントリーサンゴリアス戦】安田選手 (3)

刺さるような寒さの2月6日。NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022 第5節が行われた。
第5節の対戦相手は、2月6日現在負けなしで好調の東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)。
対するNTTドコモレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)は、ここまで勝ち星はない。
しかし、ウォーミングアップから伺える気迫や闘志は、戦績の差などないように思えるほどだ。
一度も勝利できていないからか、勝利への飢えをチーム全体から感じる。

その中、RH大阪ボールでキックオフ。
開始早々新ルール「50-22」が適応となり、自陣5m付近で東京SGボールのラインアウトとなる。
モールは崩すことができたが、その後BKへ展開されトライされてしまう。
開始3分の出来事だった。
チャンスは必ずものにする、強豪と言われる由縁の1つと感じさせるようなアタックであった。
コンバージョンキックも成功し0-7となる。

立ち上がり良くないように見えたが、リスタートのキックを見事にキャッチ。
そこからオフロードパスがうまくつながり、いいアタックを見せる。
前半5分ペナルティキックを成功し、3-7と点差を埋めていくことに成功。

攻め込まれることも少なくはないが、その度に全員が体を張り一気にボールを奪う。
そういったシーンが前半から何度も見せるRH大阪。
試合開始前に感じた気迫や闘志は間違いなかった。この試合にかける想いがプレーでも伝わる。
東京SGには今節23番に入ったニュージーランド代表のFBダミアンマッケンジー、No.8ショーンマクマーンやCTBサムケレビというオーストラリア代表、そしてSH斎藤直人、キャプテンの中村亮土など日本代表選手も非常に多い。(スタメン15人中7人が日本代表キャップあり)
だが、そういったビッグネームに怯むことなく、自分たちのラグビーを自信もって前面に出している。

前半15分自陣10m付近東京SGボールのラインアウトから展開され大きくラインブレイクされる。
そのまま繋がれトライされてしまう。コンバージョンキックも成功し、3-14と点差を離されてしまう。
しかし、ディフェンスラインを崩されたトライされた印象はない。
点差ほどの差は感じさせないほどのディフェンス力を見せるRH大阪。

中々アタックのチャンスに恵まれず、自陣で戦う時間が多くなるが、アタックを強みしている東京SGの攻撃を幾度なく止めている。
攻められては体を張り、ゲインを許さない。全員で統一されたディフェンスを見せる。
前半26分に我慢できずペナルティを犯してしまい、追加得点を許し3-17となるが、やはり目の輝きが消えないRH大阪。
チーム一体となり、一進一退の攻防を見せる。
前半序盤同様に押し込まれることはあっても決してトライは許さない。
また、敵陣へ入り用意してきたオプションを使っていくなど、果敢にチャレンジしていく。
前半33分ではラックからSH浜野のハイパントキックを、WTBスルンガがキャッチ…しかける場面もあり、あともう少しでトライというシーンが時間が経つにつれ、多くなってきている印象だ。

残り時間約7分間も展開は変わらない。
アタックもディフェンスも果敢に攻めている印象を受ける。
何より気持ちが前面にでており、その気持ちこそが強敵東京SGの出足を遅らせたり、ミスを引き起こしているように見える。
3-17のまま前半の終わりを告げるホーンが鳴り、前半終了となる。

ここ4節とは全く違うRH大阪。
後半、逆転することを期待したい。

後半は東京SGボールで再開。
後半開始早々から、東京SGのアタックを抱え込み相手にボールを出させない。
スクラムからのフリーキックも、クイックスタートで相手を翻弄。
ゲインをすればオフロードパスでどんどんボールをつないでいく。
トライまでいけないものの、後半立ち上がりは100点といても過言ではないほどの躍動を見せる。
前半の熱がさらに熱くなっている証拠だ。

後半7分には、敵陣22mからマイボールラインアウトから展開する場面も。
結果的にはトライにはならなかったが、全員が良いスピードで仕掛けているからこそ、東京SGのディフェンスを崩していることは間違いない。
あと少し、あと一歩のとこまできている。しかし、その”少し”・”一歩”が遠い。

その後は攻め込まれるシーンが多くなる。
テンポの速い東京SGのアタッキングラグビーに翻弄される場面もあるが、何とか凌ぎトライを許さない。
前半同様気持ちの入った我武者羅なディフェンスが光る。

後半20分が経ってもスコアは変わらない。
本当に互角の戦いを繰り広げている。
だからこそ、トライに結びつけれないことが悔やまれる。
迷いのないアタックを仕掛けていくが、中々東京SGの牙城を崩すことができない。

後半27分には東京SGの得意のアタックを見せ、ラインブレイク。
そのままパスをつながれ、トライされてしまう。
コンバージョンは失敗に終わり3-22となる。

残り10分。どう敵陣に入って、どう得点を取るか。
多くのファンの方々のためにもトライを取っていきたい。
しかし、そこからも中々攻め入ることができない。
何度かラインブレイクするものの、トライラインを割ることなく、試合終了のホーンが鳴る。
最後の最後まで激しいディフェンスを、わくわくするようなアタックを見せてくれたRH大阪。

トライは1つも取れなかったこと、そして負けたことは決して褒められたことではないかもしれない。
しかし、それ以上に得れたことが多かった試合と言える。敗れたものの、ポジティブな内容であったことは間違いない。
次週はオフウィークとなり、1週間空く。
心身共にリフレッシュし、次節勝利を勝ち取る姿に期待したい。

選手・コーチのコメント

HO フランコ マレー (ゲームキャプテン)

【記者会見コメント】
前回の試合から大きくステップアップが図れたと思う。80分間しっかりと戦い続けることができ、チームの良い個性を出すことができた。
フィニッシュまでもっていけないところにいら立ちを感じた。特に後半の序盤は大きなプレッシャーをかけてチャンスを作っていながら得点につなげることができなかった。ス
クラムに関しても非常にフラストレーションをかかえていた。ラインアウトも精度が高くなかった。セットプレーで安定したボールを供給できないとチーム全体を前に持っていけないということが自覚された。しかしチームのいい個性を出せたし、いい課題も出てきたので今後取り組んでいきたい。

FL 安田 司

【記者会見コメント】
負けが続いている中で、サントリー戦は全員で準備してきた。前の試合までは準備してきたことがなかなか出せないことが多かったが、今回は自分たちがやってきたこと、準備してきたことが出せた。細かいミスやディテールができず、うまくかみ合わずスコアにつながらず敗因につながっていた。細かいところから修正していきたい。

サントリー戦に向けて、ブレイクダウンや自分の強みであるボールキャリーのところを全面的に出してこうとした。目標とするところは手ごたえがありよかったが、相手がミスしてマイボールになってからのアタックで自分が間違った判断をしてミスにつながってピンチを招いた時があった。強みが通用することがわかったのできょう出た反省点を次につなげていきたい。