試合レポート
試合結果・日程
プレシーズンマッチ 花園近鉄ライナーズ

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪
33
試合終了
19 前半 12
14 後半 14
26

花園近鉄ライナーズ
10月2日(土曜)14:30-
試合レポート

大躍進を果たした昨シーズンが終了して早5か月。そして緊急事態宣言が解除された初めての土曜。
最高気温28℃の照り返しが強い日差しの中、NTTドコモレッドハリケーンズ大阪(以下、レッドハリケーンズ)の今シーズン初めての試合が開始された。
場所は東大阪市花園ラグビー場。
10月2日(土)のこの日は、東大阪市のイベントもありたくさんのお客様が来場していた。
昨シーズンチーム史上初のベスト8の躍進が記憶に残っているお客様の胸の中には、「今年はどんなチームなんだ?」そんな言葉を胸に秘めている
天気も快晴。芝生の緑色が映える最高の天気の中、花園近鉄ライナーズ(以下、ライナーズ)のキックオフで試合がスタートした。
最初にペースをつかんだのは花園近鉄ライナーズ。
開始20秒でレッドハリケーンズ陣地22m付近でペナルティを獲得すると、キックで前進。
自陣5メートル右隅からライナーズラインアウトからリスタートし、ラックができた矢先、5mの狭い幅を走られあっさりトライされてしまう。試合開始わずか1分強の話である。
非常に悪い立ち上がりである。今季初めての試合もあり、メンバー全員に硬さが見える立ち上がりであった。
キックは外れ0-5からレッドハリケーンズのキックで再スタート。
ライナーズのキックをキャッチし、ハーフウェイラインからレッドハリケーンズがフェイズを重ねる。
しかし、ライナーズの分厚い壁を中々突破できずボールを奪われてしまう。
しかし、レッドハリケーンズも負けじとディフェンスで粘り、ペナルティを獲得する。
敵陣5m付近、右サイド。ラインアウトからモールを作り、徐々にボールを前に運ぶ。
モールが崩れショートサイドに攻めるが、ここで反則を犯してしまい相手ボールになってしまう。
中々自分たちのラグビーができない。外から見ている人間にもそんなもどかしさが伝わる状態が続く。
そんな中前半13分、敵陣22m右側からラインアウトからテンポよく攻めていく。反撃の狼煙が上がる。
フェイズを重ねた後、No.8の横山選手が良い角度で走り込み、ライナーズのディフェンスラインを切り裂きトライ。
コンバージョンキックも入り、7-5と逆転する。
ライナーズボールでリスタート。
レッドハリケーンズもトライの勢いもありフェイズを重ねるがライナーズの硬いディフェンスが崩れずボールを献上してしまう。
前半14分、自陣22m中央でペナルティを犯してしまうと、ライナーズの速攻に耐えれずトライを許してしまう。
コンバージョンキックも入り、12-7と逆転を許してしまう。
互いにミスやペナルティも多く攻守が激しく入れ替わる。主導権を握れない中前半27分、敵陣10m付近でラックからボールを受け取った繁松選手が相手とコンタクトをしつつ、ラインブレイク。
相手と2対1の状況の中、冷静にタイラー選手へパスをつなぎトライ。コンバージョンも決まり、14-12と再逆転。
ライナーズボールからのリスタートに対し、ワイドに攻めるレッドハリケーンズ。
あっという間に敵陣22内まで攻めていき、ライナーズへプレッシャーをかけていく。
しかし、なかなか攻めきれず、小さなミスが続く。それでもマイボールをキープしつつ敵陣へ進んでいく。
前半43分敵陣5mでレッドハリケーンズボールでラインアウト。
しっかりとモールを組み島田選手が抜けだしトライ。コンバージョンキックは決まらず12-19で前半終了となった。
前半終了間際でトライを取ることができ、いい雰囲気の中前半終了となった。
前半の印象としては、お互いミスがありつつもチャンスをしっかりつかんだ印象だった。
前半の勢いを生かして後半も期待したいところである。
後半レッドハリケーンズボールでスタート。
後半スタート直後、ターンオーバーからいきなりチャンスを迎える。
後半の入りとしては100点に近い立ち上がりだが、ライナーズのディフェンスに阻まれ中々トライラインを超えることができない。
後半1分、レッドハリケーンズがトライラインを超えかけるがグラウディングができず、ゴールラインドロップアウトが適応された。
ゴールラインドロップアウトは今シーズンから適応されている新ルールであり、以前までであれば同じ状況になるとマイボールで5mスクラムの再開だったが、ドロップアウトとして再開されるものである。
これによって、トライが確実にできないと相手ボールで陣地を押し戻されてしまうので、50/50の場面であればチャレンジしずらくなる可能性が多く出てくる。
後半5分、ハーフウェイライン付近で何度も攻撃を仕掛けるが、ライナーズのディフェンスが固く中々ゲインが図れない。
その中後半9分、ライナーズボールを奪い鶴田選手がついにラインブレイク。
内側を走っていた井之上選手にパスをし、走り切りトライ。コンバージョンキックも決まり26-12と点差が開いてくる。
とは言え、安堵はできないレッドハリケーンズ。
確実に敵陣へ攻めていきチャンスをうかがう。
後半16分、射場選手のトライが認められずまたもやドロップアウトで陣地を戻されてしまう。
しかし、テンポのいいアタックでライナーズのディフェンスを崩していく。
FLの安田選手が躍動しゲインをするが、その後のキックがうまくつながらずまたもやドロップアウト。
前半同様中々攻めきれない状況が続く中、均衡を破ったのはレッドハリケーンズ。
後半26分、敵陣5m中央でスクラムからペナルティをもらうと、佐藤選手がタップキックで速攻を仕掛ける。
佐藤選手の速攻にライナーズ側が反応しきれずトライ。コンバージョンキックも決まり33-12と点数をさらに離す。
残り約10分。
ここからが試合の中で一番苦しく辛い時間帯である。
自分たちも相手も全員辛い状況の中、集中力を切らすことなく攻め続けてほしいと思っていた矢先、
後半34分、自陣5m付近からスクラムを押し込まれFW、BKともにラインを下がらざるを得ない状況の中、相手選手の個人技もありトライを献上してしまう。
コンバージョンキックも成功し、33-19と追撃を許してしまう形となる。
その後もなかなか店舗に乗れない後半36分、またもや今シーズンから始まった新ルールが適用される場面があった。
50-22(フィフティ-トゥエンティトゥ)と言って、自陣22mより外から蹴ったボールがワンバウンド以上してタッチラインの外に出た場合、マイボールで試合再開というルールになります。
このルールにより、ピンチを迎えるレッドハリケーンズ。
ここはどうにかトライを防ぎたいところ。
相手モールをしっかりと止め、ターンオーバーに成功することができた。
しかしライナーズの猛攻は止まらない。自陣22m超えたぐらいのところからワイドに展開したところライナーズの選手がインターセプト。
連続でトライを許してしまう形となった。
難しい角度からのコンバージョンキックも決まり、33-26。
残り1分を確実に守れるか…。
しかし、流れはライナーズ。熱くなり焦りもあり反則を多く犯してしまう。
40分を回ってもプレーが切れることがなく、各チーム鬼気迫る状況である。
後半40分を超えても終わらない試合の行方は、45分に決着となった。
新体制となり初めての試合を終えて、今期加わった新メンバーとのコミュニケーション不足や実戦での試合感覚が戻らず反省点が多くでた試合となった。
しかし、勝ったこと、そして試合に応援してきてくれたことも含め、各個人のパフォーマンスは非常に高かったと言える。
1月に開幕する「JAPAN RUGBY LEAGU ONE 2022」開幕戦に向けて、10月からの練習も厳しい練習をし、プレシーズンでいい準備を進めたい。
試合写真

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】円陣

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】細野選手

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】島田選手

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】大椙選手 (2)

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】山内選手

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】横山選手

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】山内選手 (2)

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】細野選手 (2)

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】深澤選手 (2)

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】繁松選手

【プレシーズンマッチ VS花園近鉄ライナーズ戦】ポール選手 (2)
金 勇輝 選手
今季初試合、熱い応援本当にありがとうございました。
ゲームキャプテンを任され試合できたことを光栄に感じ、無事に勝利で良いスタートがきれたことをとても嬉しく思います。
会場に駆けつけて声援を送ってくださったファンの皆さま、遠隔でもライブ配信を通じて応援してくれた方々、試合を行うために尽力してくださったレフリーやイベント運営関係者の皆さま、大阪ダービーとして最後まで熱く戦い抜いた花園近鉄ライナーズの皆さま、そして何より、いつも支えてくれる家族や友人に感謝を申し上げたいと思います。
久しぶりの有観客試合、秋晴れの天候と綺麗な芝生、最高のグラウンドコンディションでラグビーができ、本当に幸せで楽しい時間でした。
依然として終息が見えないコロナウイルスにより生活様式が一変し、たくさんの制限や閉塞感が漂う中、ラグビーを通じ人々が熱狂し、会場の一体感や人との繋がりを感じられることはとても貴重で価値のあるものだと再認識しました。
我々はチームスローガンである『play to inspire』を体現し、周囲に良い影響を与えラグビーを通じて社会貢献できるように頑張ります。引き続き熱い応援宜しくお願いします。
繁松 哲大 選手
いつもレッドハリケーンズを応援していただきありがとうございます。
今回チームに合流してから初めて出場させていただいたことと、初めての試合で勝利出来たことにとても感謝しています。
まだまだ沢山の課題が残る試合でしたのでこれから一試合でも多くメンバーに絡むためと、レッドハリケーンズが新リーグでいい成績を残すために毎日努力し続けて課題修正し、レベルアップしていきたいです。そのためには皆様の声援が必要不可欠です。
もっと自分の激しいプレーでチームを盛り上げていくので、引き続き応援よろしくお願いいたします。