試合レポート

試合結果・日程

トップリーグ2021 リーグ戦 神戸製鋼コベルコスティーラーズ

NTTドコモ

NTTドコモ

29

試合終了

13 前半 14

16 後半 17

31

神戸製鋼

神戸製鋼

410日(土曜)12:00-

東大阪市花園ラグビー場

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試合レポート

【TL2021第7節vs神戸製鋼戦】喜ぶシーン (2)

トップリーグ2019王者の神戸製鋼コベルコスティーラーズ(以下、神戸製鋼)との試合が東大阪市花園ラグビー場(大阪府)で行われた。この試合は阪神ダービーということもあり、関西の多くのラグビーファンが会場に詰め寄せた。(観客数4,879人)昨シーズンの悪夢の大敗から1年2カ月が経ち、今シーズン好調をキープするレッドハリケーンズが本当に進化した姿を見せられるかが注目されるなか試合が開始された。

前半は風下のレッドハリケーンズボールでのキックオフで試合が開始された。

キックオフボールを敵陣深くまで蹴り込むと、自陣から積極的にボールを回してくる神戸製鋼に対してファーストコンタクトから激しいタックルを見舞う。この試合チームとして王者相手に先制パンチを喰らわす事を意識して臨んだ事が早速決まる。この先制パンチに面食らった神戸製鋼がたまらずサイドエントリーのペナルティを犯してしまう。ペナルティを得たレッドハリケーンズは、PGを選択して⑩川向がそのPGを難なく成功させ幸先よく3点を先制する。(3-0)

次に得点が動いたのは前半9分。自陣でペナルティを奪われると、王者はレッドハリケーンズの少しの隙も見逃さない。ペナルティからタッチキックでラインアウトを選択するかと思われたが、大外に空けてしまったスペースを見逃さずキックパスを蹴りこまれ、空中戦に強いWTBにボールを捕球されそのままゴールラインに飛び込まれてしまう。こういった抜け目ないアタックが王者たる由縁である。(3-7)

この試合、神戸製鋼の得意とするオフロードパスと細かくつなぐショートパスを駆使するアタックに対して、レッドハリケーンズがいかに素早く前にでてディフェンスができるかが勝利するうえで重要な鍵となった。逆転された直後、早速そのディフェンスが機能する。自陣から細かくパスをつなぐ神戸製鋼のアタックに対して、素早く前にでてノックオンのミスを誘う。そのノックオンで獲得したスクラムから⑧杉下→⑨ペレナラとつなぎ右サイドに素早くアタックを仕掛けて一気にゴール前付近まで突進する。一度はタックルを受けるもペレナラがそのままゴールラインを越えてトライを奪い返す。(8-7)

1トライずつを重ねた後、両チームとも自陣から積極的にボールを動かして観客が息をつく暇もない程のスピーディなゲーム展開が続く。その後、神戸製鋼の怒涛のアタックにも一歩も怯まず全員が気迫のディフェンスで前に出続け、この試合にかける選手達の想いが会場全体に伝わる。前半22分にはあわやトライかと思われたシーンでも⑨ペレナラがボールとゴールラインの間に体を捻じ込ませトライセーブで得点を許さない。

しかし、レッドハリケーンズにピンチが訪れる。神戸製鋼の重く強いスクラムに対して再三プレッシャーを掛けられていたところ、前半28分に今シーズン初先発の③ファンヴィックがスクラムでの度重なるペナルティでイエローカードをもらってしまう。1人少なくなったスクラムに対して、神戸製鋼は執拗にスクラムで試合を制圧しようとする。すると前半30分、そのスクラムが耐え切れずにペナルティトライを奪われて再び逆転されてしまう。(14-8)

その後、1人少なくなった状況でも14人がコネクトし続けて王者に果敢に挑んでいく。すると昨シーズンの悪夢の大敗をグラウンドで経験しているベテランの⑫パエアが気迫を見せる。ブレイクダウン周辺でプレッシャーを掛けるとノットリリースのペナルティを獲得する。そのペナルティからタッチキックで敵陣深くまで前進しラインアウトとする。そのラインアウトから連続攻撃を仕掛け、最後は⑩川向が逆サイドからムーブしてディフェンスラインの背後にできたスペースへボールを転がし⑪マピンピがインゴールで押さえて得点差を縮める。(13-14)

その後、ハーフタイム直前のピンチもペレナラの好ディフェンスでしのぎ切り、前半を13-14で折り返す。

後半に入っても前半に続きレッドハリケーンズの好ディフェンスが光る。⑦佐藤の低いタックルを象徴に15人全員が前へ出続けて神戸製鋼の強みを出させない。後半11分には、トライかと思われた場面も⑮マーシャルが素早いボールへの仕掛けでノットリリースのペナルティを誘いマイボールにする。そのペナルティを得た直後、レッドハリケーンズはフレッシュレッグの㉒バンクスを投入する。今シーズン初のメンバー入りを果たしたこの男がその後の試合を支配していく。

試合に飢えていたこの男は後半16分、凄まじいレッグドライブのタックルで相手選手を15mも押し返し、ブレイクダウンを一気乗り越えていく。ここでたまらず神戸製鋼がオフサイドのペナルティを犯してしまう。敵陣10mライン右隅で得たペナルティから、約50mもあろう難しい角度のPGをバンクスが見事に成功させ再び逆転する。(16-14)

しかし、この試合キックオフ時間が12時という初めての時間帯での試合がレッドハリケーンズにいたずらをもたらす。逆転した直後のキックオフリターンボールを捕球しようとしたところ、太陽とボールが重なり目をくらませた⑧杉下がまさかの落球をしてしまう。予想もしない事にディフェンスが後手後手となり、これまで止め切れていた神戸製鋼のアタックに差し込まれてノーホイッスルでゴール左中間にトライを返されてしまう。(16-19)

この嫌な流れを変えたのも、昨シーズンの悪夢を経験するバンクスとパエアの素早いパス回しからだった。後半23分、敵陣での連続攻撃からバンクスからパエアと早く長いパスで大きくボールを動かし、パエアから⑮マーシャルがボールをうけると、神戸FW陣のディフェンスの隙間を巧みなハンドオフを使い一気にラインブレイクしライン際の⑭小林へ繋ぐ。その小林がディフェンスを引き付けてふたたびマーシャルへ返してゴール右中間へ飛び込み三度逆転する。
さらに6分後の後半29分にもバンクスがPGを成功させ26-19と突き放す。

残り約10分の中で同点、勝ち越しとスコアは更に動き続けた。後半30分、神戸製鋼のラインアウトからの攻撃でゴール前まで迫られると、絶妙なキックをインゴールに転がされ、小林が必死にセーブしにいくも神戸製鋼の選手に押さえられて同点とされる。(26-26)
しかし、後半34分に勝ち越しのPGをバンクスが成功させ29-26とリードする。

残り約5分、攻め続けて王者から勝利できると会場中のファンが期待を寄せる。試合終了まで残り1分を切ってもレッドハリケーンズがボールをキープしていた。本当にあと少しだった。神戸製鋼の気迫迫るディフェンスに痛恨のペナルティを犯してしまう。そこからゴール前のラインアウトとなり必死のディフェンスで押し返すも、最後はモールからゴール左中間へ飛び込まれあと少しのところで勝利が手からこぼれ落ちた。

逆転負けを喫したものの胸を張りたい。昨シーズンの大敗からこれだけの成長を誰が予想しただろう。この経験をしたことがチームを更に成長させ文化を根付かせる。これから続くプレーオフトーナメントで勝ち続け必ずリベンジを果たす。

選手・コーチのコメント

ヨハン アッカーマン HC

試合を観に来てくださったファンの皆さま応援ありがとうございました。神戸製鋼さん勝利おめでとうございます。今日の試合は本当に選手達を誇らしく思います。選手たちはグラウンドで全てを体現してくれました。前半は神戸製鋼さんのプレッシャーを受けた中でもディフェンスをしっかり行い耐えしのぐ事ができました。また、後半はボールを持ち続ければ相手に脅威となるアタックができました。しかし最後の最後で逆転されたことはまだまだ学ばなければいけません。POトーナメントでも引き続き応援よろしくお願いします。

TJ ペレナラ 選手

レッドハリケーンズを応援して下さる全ての皆さま本当にありがとうございました。今日は神戸製鋼という強いチームに泥臭くファイトする気持ちで試合に臨みました。選手全員でファイトできた事をとても誇らしく思います。最後に勝ち切るというプレーの判断については、これからまだまだ学ばなければいけませんが、いい方向に進んでいますし成長段階だと思います。今後しっかりそれを結果として出せるように継続して取り組みたいと思います。引き続きレッドハリケーンズへの応援よろしくお願いします。

小島 佑太 選手

ファンの皆様応援していただきありがとうございました。昨年大差で負けてしまった相手でその試合では自分はビデオを撮りながら悔しい想いをしたのを覚えています。今日の試合はチームで相手に先制攻撃を仕掛けることを意識して臨みました。人数が少なく苦しい時間帯も最小失点で乗り切り、後半の最後までは3点差で勝っていたところは目指していた形ができていたと思います。ただ最後の重要な局面で相手にトライされてしまい逆転負けしてしまったので悔いが残る試合となってしまいました。これからは負けたら終わりのトーナメントとなるのでこの負けの経験を活かせるよう一つ一つの判断を大切にして頑張っていきます。これからのトーナメント、より長く皆様に応援していただけるよう、しっかり準備して頑張っていきます。引き続き応援よろしくお願いします。