スペシャル

新旧キャプテン対談「魂の伝承」

2017年、レッドハリケーンズのキャプテンは、2015年から2年間キャプテンを務めた佐藤大朗から泉敬へバトンタッチされました。
入社以来、同期でもある二人。キャラクターは違えど、彼らの考えには多くの共通点がありました。二人をつなぐ絆をこの対談で感じていただけると思います。ぜひお楽しみください。

昨シーズンからのチーム

昨シーズンはチーム力強化のためにチーム内コミュニケーションに力を入れていたということでしたが、昨シーズンを通してチームはだいぶ変わりましたか。

佐藤
変わったと思います。トップリーグに上がって終わりではなく、上がってベスト8に進出することを目標に昨年からやってきたので、そのベスト8レベルで終わるコミュニケーションではなく、もっと先を見たコミュニケーションを試合でもしっかり取れていたし、グラウンド外でも、外国人・日本人に関係なくコミュニケーションが取れていたと思います。 全員が積極的にコミュニケートできてきているという印象です。

今シーズンに入ってからも、それは継続できていますか?

佐藤
はい。今年トップリーグで戦うために継続してやってきていたので、今年は引き続き、そこ(昨年の基盤)から、さらに上積みできているかなというふうに思います。

泉選手は昨年、選手だったときに、それはどういうふうに映っていましたか?

大朗が言うようにコミュニケーション能力が上がっていますし、グラウンドの中でもそうですし、グラウンドの外でもいいコミュニケーションが取れていたと思います。外国人選手とも非常に話す機会も多かったですし、日本人選手同士でもそうですし、いろんなところでミーティングを重ねて、いろんなコミュニケーションを取れて、そういった部分ではよかったと思います。

チーム全体として良好なコミュニケーションが取れつつあるということですね。

そうですね。

キャプテンの継承

今シーズン、泉選手がキャプテンに指名されて、同期の佐藤選手が引っ張ってきたチームが泉選手に託されました。キャプテンに指名されたとき、どんな風に感じましたか?

トップリーグに上がったところでのキャプテン指名だったので、責任感と、「やらなあかんな」という気持ちでした。僕は入社して5年目ですが、1年目からリーダーをやるという自覚がありましたので、いつでもキャプテンの心構えはしていました。だから特に驚くこともなく、僕らしくやっていこうと。

佐藤選手は同期だけに、キャプテンが泉選手に移ったときに「何で」とか思ったりしました?
「この野郎」とか、「なんで俺が継続じゃねえんだよ」みたいな(笑)

佐藤
敬は大人だから、やることになるだろうなと。そもそも、僕が指名されたとき、「あれ? 何で敬じゃないの」と思ってたくらいです。

泉選手が指名されるとき、佐藤選手に(引き継ぐ)話はあったんですか?

佐藤
もちろん、ありました。
面談のときに、大朗、僕の順番だったんで、これは何かあると思いました。

キャプテンが替わると聞いて、自分は選手としてチームに貢献しよう、みたいな切り替えができた感じですか?

佐藤
そうですね。やることは変わらないんで。

では泉選手は、その引き継いだチームをどういうチームにしていきたいですか?

昨年と変わらず、昨年に上乗せということで、特にこれは変えたいとかはないです。コミュニケーション能力って一番大事だと思いますし。あと、今年のスローガンがRTA――Return To Actionということで、何回も立ち上がるとか、すばやく次のアクションを起こすというところは、昨年もやってきたけれども、まだできていないところでもあります。そのRTAを常にやれる、コミュニケーションを常に取れる。そういうチームになっていけたらいいなと思います。

佐藤選手がキャプテンとしてやってきたことは継承されているようですね。

佐藤
敬とは1年目のときから、俺たちが引っ張っていこう、と二人で話していたので、これがあるべき姿かと。(敬を)信頼しています。

同期

佐藤選手にとって、泉選手はどんな人ですか?

佐藤
ひたむきで熱い男ですね。グラウンドでも、普段もひたむき。

リーダー向きということ?

佐藤
欠点があるとしたら頑固さ。一本軸が通っていて、そこに向かって真っすぐ行く。でも、リーダーはぶれちゃいけないと思うので、それはいいところだと思います。

泉選手にもっと期待することはありますか?より良いキャプテンになるために、何かアドバイスは?

佐藤
敬は帝京大学4連覇のときのキャプテンですし、キャプテン像が出来上がっているので、そのままいけばいいと思います。

横槍を受け入れず、自分の道を、信念を貫き通したほうがいいと。

佐藤
帝京大のときも今も、それが評価されて今キャプテンをやっているわけですから。

同期からそうやって評価されるのは、正直どんな感じですか?

うれしいですね。普段そういう話はしませんから。この2年間、大朗はキャプテンなのに怪我でなかなか試合に出られなくて、つらいシーズンを送っているんやろうなというのを僕はずっと見てきて、何か助けてやれへんかなと思っても、あまり声も掛けることなく見てたんですが……。
でも彼なりにその苦しい経験があって、今期はすごく頑張っています。1分でも試合に出たいという気持ちが伝わってきますし、それがチーム全体に伝わっている。試合に出れば、彼の“ラグビーが好き”という姿勢をみんなが見ている。そういうキャプテン像もすごくいいなと思いますし、今年は頑張ってほしいです。

泉選手が佐藤選手をリスペクトしている部分は、そういう「ひたむきさ」でしょうか?

一緒ですよね。僕らは多分、ボールを持ってめちゃくちゃ走れる花形タイプじゃないんです。体を張るとか、そういう練習を一生懸命やる、そういうところが僕らの強み、一番の長所なので、これをできる人数が多ければ多いほどチームにいいと思いますね。

現状のチームの仕上がり

泉選手はキャプテンとして、佐藤選手は選手として見たとき、現状のチームの仕上がりはどうですか?

非常にいいと思います。春から体づくりをやってきて、夏前ぐらいにチーム全員が合流して、ダヴィーの下でやっています。夏季練習試合は1勝2敗で、その中でも、いい部分と悪い部分が顕著に出ていますが、昨年に比べてポジティブな部分が多いので、伸び代はまだあると思います。まだこれは完成形ではないので、まずは8月18日の開幕に向けて、みんなが一丸となってやっていけたらと思います。
佐藤
まだ粗削りな部分はありますけれども、シーズンに向けてしっかりと仕上がってきているなという感覚はあります。やっていけばやっていくほど、もっと良くなるでしょう。

開幕戦までのあと2週間でやるべきことはありますか?

ありますが、特別これをするとかでなく、自分たちの基盤を持って、精度を上げてやっていくのみなので、特別なことはしていません。できないことをできるようになるまで反復する、練習を繰り返していくのみです。

じゃあ、トップリーグの開幕戦は万全な状態で臨めると。

そうですね。

目指すべきチーム作り

佐藤選手は泉キャプテンにどんなことを望みますか?

佐藤
そのままの泉で。僕らは言葉で引っ張るより姿勢で示すキャプテンだと思うので。グラウンドでいつも通りのプレーをしたら、みんなはついてくると思います。

泉選手は、キャプテンの荷が下りた佐藤選手に対して、選手として何を期待しますか?

過去2年間、試合に全然出られなかったことは彼自身も悔しさを感じていると思うので、そこを今年、万全な状態で目いっぱい出してもらえたらなと。肩の荷が下りたということで、どちらかというとチームのことはあまり気にせずに、まずは自分のプレーをしっかりやってもらったら、おのずと大朗のいい部分が出てきますし、それはチームにも影響を与えてくれると思います。

ファンへのメッセージ

佐藤
2年のキャプテン任期中に全然試合に出られなかったので、今年はプレーしている姿をしっかりとファンの皆さんにお見せできるように頑張ります。
いただいている応援は少なからず僕たちの力になっています。いい試合を皆さまにお届けすることで、僕たちの感謝の気持ちを表したいです。皆さまに喜んでもらえるよう、より一層応援してもらえるよう、ラグビーだけでなく人間的にも成長して、しっかり頑張っていきたいと思います。

2017-2018シーズン キャプテン 泉 敬

選手写真

ポジション:フッカー
1990年8月24日生まれ
175cm/102kg/A型
常翔学園⇒帝京大学

選手詳細

2015-2017シーズン キャプテン 佐藤 大朗

選手写真

ポジション:フランカー
1990年4月3日生まれ
181cm/97kg/O型
都立国立高校⇒慶応義塾大学

選手詳細